2017年3月10日
普通に始まった朝だった。
ごはんを食べたまでは。。
その後、おやじの所にトコトコと歩き
カフェオレの最後を貰うはずだった。
でも、飲まない。
何か変だなと思い 抱きあげた。
あたしの肩にグダッと姉さんの顔が乗った。
とりあえず病院に行こう。
気丈な姉さんは診察台ではしっかり何分もたっていた。
帰りに出口まで歩き あたしの顔を見て
いつものように
『早く帰ろ!』と訴えた。
先生は、
いつどうなっても おかしくはない状態だと。
よくここまで頑張ってると。
家に着いてから すこーしミルクを飲み
大好きな焼き芋を一口食べた。
自分で歩いてベッドで寝た。
なんか、
写真を撮ろう と思った。
最後の写真になってしまったけど。。
それから1時間。
カシャカシャという音に後ろを振り向いて
姉さんを見ると
全身が痙攣をおこしていた。
とっさに心臓をおさえた。
どうしたらいいか分からず いつもあたしのいない時に面倒を見てくれている あたしの姉ちゃんに連絡した。
姉ちゃんは直ぐ来てくれた。
その日は 仕事に監査が入っていて
どうしても休めない日だった。
でも、姉さんを見ていたら
行く事が出来なかった。
あたしは、絶対に姉さんの為なら
どんな犠牲も我慢もすると決めてたから。
会社に休みの許可を貰い
ルナッチ姉さんの所に行き
『今日はずっと一緒にいるよ!明日も明後日も一緒にいるよ!』て声をかけた。
その5分後。
あたしが握っていた手がピクッとなり
心臓が止まった。
耳もとで大きな声で
『愛してるよ!大好きだよ!』と叫んだ。
息が再開した!
『ありがとう!よく頑張ったね!』ともう一度叫んだ。
また息が再開した。
最後は
『もう我慢しなくていいよ。ゆっくり休みな。』と。
姉さんは
大きく息を1回吸い込んで 逝きました。
あっけなさすぎて涙も出なかった。
ねえ。
姉さんは幸せだったかな?
毎日 お留守番で寂しかったね。
あたしは 姉さんのその笑顔にいいように
騙されて 姉さんの我慢や頑張りに
気が付いてあげれなかったのかもしれない。
後悔 って言葉の意味が
今 しみじみ分かる。
ごめんね。
あたしの前で涙なんか見せないオヤジも
何回も号泣した。
愛してくれてたんだね。
ねえ、オヤジ。
ルナッチ姉さんはあたし達の最高な娘だったね。
ありがとう。